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金投資の切り札 小規模投資家に残された唯一の選択肢とは?



金投資の切り札


小規模投資家に残された唯一の選択肢とは?


 金投資において重要なことは「金そのものは何も生み出さないので、株式のようにそれ自体の付加価値が増大することはない」という原則です。

 よって、株式のように長期分散投資のスタイルをとるよりも、「安くで買って、高くで売る」というやや短期的な投資スタイルをとらなければ、利益を獲得することは厳しくなります。

 それでは、様々な金投資の方法のうち、その利益を最大化する投資方法は、どれになるのでしょうか。

1.金投資の特徴


 金投資を考える前に、そもそも金とはどういうものなのか、金の特徴について理解しておく必要があります。

1.金は実物資産(信用リスクがない)


 株式や債券は発行している会社が倒産してしまうと、紙くず同然になってしまいます。これに対し、金は消えたり腐敗したりしないで価値を保ち続ける「実物資産」であるため、これを発行している会社というものがなく、株式や債券のような信用リスクがありません。政治、経済の不安定さに影響を受けず、価格は下がったとしてもゼロにはならないということから、株式投資等に比べると安心感があります。

 各国中央銀行が支払い準備金として金を保有しており、世界中どこでも金の価値は変わらず、世界中で「通貨」として通用する側面があり、通貨との換金性も高いというメリットがあります。100年くらい前には、世界の国々で金本位制が主流だったことから考えても、 金が信用力のあるものだったことがわかります。

2.金は有事に強い


 サブプライムローン問題やリーマン・ショック等による金融不安は、世界中の株式市場や為替市場といった投資環境を悪化させ、株式や通貨の価値は大幅に変動しました。金は、戦争やテロ、災害など世の中に不安材料が多くなると価格が上昇する傾向があります。実際、米国テロ事件の前後では価格が1年で2割もアップしました。

 株安や低金利のときにも人気が高まり価格が上昇する傾向があるため、株式などを持っている人のリスクヘッジとしても利用されています。世界経済の先行き不透明感やドルやユーロなど主要通貨にたいする不安感が高まり、各国の金融緩和政策によって大量にあふれたお金の一部が金へと流れ込んでいます。

 世界経済の低迷によって信用不安が拡大すると、投資家はリスクを回避しようとします。金は政治経済が不安定になってもその影響を受けにくいという特徴があり、安全資産である金に対する需要が高まって、有事には金価格は値上がりする傾向にあります。反対に、信用不安が減退すれば投資家はリスクをとるようになり、株式等に投資を始めることで金価格は値下がりします。

3.金はインフレに強い


 インフレになった場合、通貨の価値は目減りしていきますが、金はインフレに強く、着実に価格が上がるという特徴もあります。

 仮に、物価上昇し紙幣価値が相対的に下がるインフレ局面になったとします。通貨の価値が目減りしても、金価格は着実に値上がりすることから、実物資産である金がインフレヘッジとして買われる傾向にあります。

 その逆で、物価が下がるデフレ局面で、経済への信用不安が起こったとしても、金それ自体の価値が消滅することはありませんが、通貨のようにその価値が実質的に上昇することはなく、デフレなりにその価値は下落します。

 物価が上昇した場合は、通貨の価値が下がることから、リーマンショック以降、他の資産が値下がりしたのとは対照的に、金は値上がりを続けたことで、金の他の資産との相関性のなさが大きくクローズアップされるようになりました。株や債券の運用に加え金をポートフォリオに組み入れる動きが広がり、年金基金などの機関投資家や新興国の中央銀行も金の保有を増やしてきています。

 一方、インフレ対策として各国が利上げを行うと、金利が発生する他の金融商品で運用する方が有利になるため、金は相対的に買われなくなる傾向にあります。


2.金投資の価格動向


 金投資をするにあたって、最大のポイントとなるのは「今後、金価格はどうなるのか」ということです。これまでの歴史とこれからの需給関係に着目して、その価格動向を考えてみましょう。

1.金の「世界共通の通貨」としての歴史


 金への投資自体が「安全」か?といえば必ずしもそうではありません。

 70年代のオイルショックによるインフレ、それにソビエトのアフガニスタン侵攻という地政学的不安の高まりが重なって、金価格は1980年にはドル建てで1オンス当たり約880ドル、円建てで1グラムあたり約6500円という高値をつけました。

 しかし、その後金価格は約20年間に渡って下がり続け、高値から3分の1以下(国内価格では円高も影響して6分の1以下)にまで下落してしまいました。特にITバブルたけなわだった1999年から2001年ごろには、預金に金利がつき、株や債券への投資にも妙味がある時代には、誰も金などのコモディティー(商品)には見向きもしなくなりました。金価格はドル建て(1オンスあたり)で約250ドル、円建て(1グラムあたり)で約850円という安値をつけるのです。でもこれは、今となってはまたとない買いのチャンスだったのです。

 やがて、ITバブルが崩壊し、2001年に9.11事件がおきると、金などのコモディティー価格はじわりじわりと上昇を開始しました。なかでも2004年以降の上昇率は際立っています。特に2007年の夏以降、急激に値上がりし、2008年3月には1オンスが1000ドルを初めて突破するなど、激しく上昇。その背景には、世界的な金融不安という状況に加え、以下のような要因が相乗効果を発揮し、金価格を押し上げました。

・原油価格高騰によるインフレ傾向
・サブプライムローン問題による米国の財政赤字による金融危機を懸念するドル安
・新興諸国の経済発展と消費拡大によるコモディティーブーム
・過剰流動性によるカネ余り現象から来る投資ブーム、
・イラク戦争やパレスチナ紛争などによる地政学的不安
 
 その後、2008年秋にはリーマンショックにより一時700ドル以下まで下落しましたが、これもまたとない買いのチャンスだったのです。安値は長続きせず、その後の2年間で金価格は約2倍に上昇、2010年11月にはドル建てで1400ドル、円建てでも3700円を突破しました。その後も一進一退の底堅い値動きを続けており、ペーパー資産から現物資産である金の市場へ機関投資家のマネーが流入し、金相場は上下しながらも、高止まりしているというのが現状です。

 このように、金には、「世界共通の通貨」として脚光をあびる時代もあれば、その存在が色あせて他の金属と同じように「モノ」としての価値にとどまる時代もあります。しかし、将来、世界経済が回復軌道に乗りドルも堅調な動きとなれば、金を持つことの重要性が薄れ、価格が大きく下がる可能性があることには注意が必要です。

 では、なぜ金は「世界共通の通貨」と呼ばれるのでしょうか?
 
 金は、法的には通貨ではありません。金本位制を取る国は既に存在しませんし、金貨が日常流通している国もありませんが、各国の中央銀行は、万が一に供えて、今もなお大量の金を警備厳重な金庫に貯蔵しています。

 また、実際問題として、金は、まるで通貨であるような値動きをします。金を米ドルに対抗する「影の通貨」と考えると、わかりやすいでしょう。

・米ドルが下落すると、金価格は上昇
・米ドルが上昇すると、金価格は下落

 短期的には理論どおりにならないこともありますが、長期的には理論通りになっているのです。こうしたドル相場とドル建て金価格の逆相関性は、ドルの裏付けに金が使われていたという歴史的事実に由来するといわれています。

 金は、通貨と比較すると、値動きが大きくなります。短期的利益を狙うヘッジファンドが頻繁に売買していますから、短期的にはどうしてもその影響を受けます。しかし、金の値動きを他のコモディティー(商品)、たとえば産業用金属や石油、穀物などと比べてみると、比較的安定した値動きをしています。

 金の値動きの大きさは、「通貨」と「商品」の中間くらいです。それはとりもなおさず、金が「通貨」と「商品」の二つの資質を合わせ持っていることの証なのです。

2.金価格のこれから


 現在の金価格は天井に近いのでは、という見解もあります。一方では、高値であった1980年の金価格を現在の物価水準に修正すると1500ドル程度なので、現在の金価格はそれほどの水準ではない、という考えもあります。

 それでは、今後の金相場はどのように動いていくと考えられているのでしょうか。

 まず、大雑把に金の需給関係をみてみましょう。

 世界の金市場は2000年以降、供給数量は大体年間で4000トン位で推移しています。このうち約2500トン前後が世界の鉱山からの新たな産出で、残りは中古金のスクラップと国などの公共部門からの放出となります。

 金はもう地下に埋蔵されている3分の2が掘り出されたと言われています。金といえば南アフリカが思い浮かびますが、その産出量は1970年の年間1000トンから現在では200トン台となり、産出量は急角度で落下しています。今後も供給は減ることはあっても、増えることはないでしょう。

 ある資料では、金の採掘可能年数はあと約20年と計算されています。さらに問題なのは、鉱石の含有率を示す「カットオフグレード」と呼ばれるものがあるのですが、現在それは0.00035%(百万分の3.5)ほどしかなく、さらに低くなってきていることで生産効率、コストがかかってきていることです。枯渇が近づくほど低品位なものが使われ、また金価格が上昇したときに無理をして供給を増やそうとするためにカットオフグレードの低いものを採掘するので、数量ベースでの採掘量は増えることになりますが中身が問題です。

 一方、需要の方ですが、約4000トンの供給量のうち3000トン強が実需に使用されます。歯科治療や工業品にも使用されますが、大半は宝飾品でインドがダントツの消費国となっています。インドは自国で宝飾品を加工し、ドバイなど金が好きなアラブ諸国へ輸出しており、ITと並ぶ同国の主要輸出産品となっています。残りが最近増えている投資の部分で、金塊、コインとして持つものと、先物投資やETFなどの投資用にリザーブされるものです。この投資部分が重要になってきており、世界最大の年金基金であるアメリカ・カリフォルニア州のカルパースが2007年度より商品への運用を発表しています。

 順調にいけばカルパースにならって金で資産運用する他の巨大年金ファンドや大学ファンドなども現れるでしょう。日本を抜いて世界最大の外貨準備高(1兆ドル)を持つ中国はその大半をドルばかりで保有しており、他の経済大国並みに金へ分散することも予想されます。

 現在の値上がりは「景気の上がり下がり」とは違い、「金の価格が、新たな値動きのレンジに入った」と見られています。専門家の見解では、「現状、機関投資家のマネー流入という側面もあるが、長期的に大幅に下落することはまずない」で一致しています。

 というもの、原油価格はこのところ落ち着きをみせているもの、世界的なインフレ傾向は変わりありません。また、インドや中国、ロシアといった新興国も依然として経済成長を続けており、資産・資源として、「金」への需要は高まっています。

 つまり、金価格を押し上げている要因は、今後も容易に変わりそうにないことから、金相場は高値で推移すると予想されているのです。今後ますます需要が増えると見込まれているため、上がり下がりを繰り返しながらも全体としては値上がりを続けていくだろうと考えられています。

3.金投資のリスク


 金投資も投資である以上、当然、これに伴うリスクが存在します。金投資の主な4つのリスクについて考えてみましょう。

1.価格変動リスク


 基本的に需要関係で価格が決まる金には元本の保証がなく、この点は株と同じです。需要が強ければ価格は上昇し、供給が増加すると過剰感から価格は下落します。このように短期的には金価格は市場動向によって変動し、利益が出ることもあれば、損失になることもあります。
 
 また、長期的に価格は上昇しており、大幅な下落はないのでは、と考えられていますが、必ずそうなるとは限りません。金価格がどの程度まで上昇するかは誰も分かりません。今後更に価格の上昇が継続すれば、利益のでる可能性が高くなりますが、すでに天井をつけているのであれば、大きな損失を被ることも考えられます。

 金という現物があるから損をしないというわけではありません。価格の変動に注意して世界的に市場を分析しつつ、長期分散投資によるリスク分散を図ることが重要です。

 金は4市場と呼ばれる香港・シンガポール、チューリッヒ、ロンドン、ニューヨークで相場が決まります。金地金の取引は、世界中の市場で24時間世界中行われています。

 現物市場としては、ロンドンが最大で、取引の中心となっています。毎日2回、午前10時30分と午後3時に、フィキシング(Fixing)と呼ばれる取引で決められた価格が発表されます。この価格で「ロンドンでの受け渡し」を条件に行われる現物取引が「ロコ・ロンドン取引」と言われ、金現物取引の国際的標準となっています。

 金の国際価格にはCIF価格を使用します。CIF価格とは、CIF条件下での価格のです。CIFとは、Cost, Insurance and Freightの略称で、商品が買主の指定する場所に届いた時点で、その商品の所有権が買主に移転するという取引条件のことです。よって、金を輸送する際にかかる費用等が手数料となって、金価格に影響を及ぼすことになります。 

2.為替変動リスク


 日本は金の輸入国のため、円高ドル安になれば円建ての金価格は下落し、円安ドル高になれば金価格は上昇します。つまり、金の国内価格は、金価格の変動に加えて外貨預金等と同じように為替相場の影響もあるため、その価格変動はより複雑になります。

 地金業者は、その日にお客さんから注文を受けた重量を、海外業者から購入しています。そのために、日本で販売される金の価格は、金相場よりも、為替相場がより大きく影響しています。金の国際価格が1,000ドル/オンスのとき、円ドル相場の1円の動きで、金の1グラムの値段を30円ほど左右することになります。

 金の国際価格の取引単位は「トロイオンス」が使用されています。これは貴金属のみに使用される単位で、略して「オンス」ともいい、1オンスは約31.1035グラムです。

 金は世界の主軸通貨のドルと密接な関係にあり、金の国際価格の取引単位であるオンスは、米ドル建てで表示されます。よって、国内の金価格は、まず香港市場のドル建て表示されている1オンスの金価格を対ドル為替レートで円価格に換算します。

 日本国内での取引単位は「グラム」なので、円価格に換算された1オンスの金価格から1グラム当たりの金価格を算出します。実際の売買には、これに手数料と消費税が加わり店頭での売買価格となります。

3.金利上昇リスク


 銀行預金には利子がつきますし、株には配当があります。しかし、実物資産である金には発行主体がないので、利子や配当金といったものがありません。逆に、金は保管に対する手間や費用が発生します。

 低金利の時には、金利がないことがあまり気になりませんが、貯金の金利が高いときや株価が上昇して配当が高いような環境になると、金利や配当の有無が資産運用の差異を発生させるので、金の魅力が相対的に薄れてきます。経済が安定し、貯金や株の配当などで十分な利益を出せるときには、あえて利子のない金を買おうとする人は少なくなるので、価格も下落してきます。

 ここで大事なのは、名目金利ではなく、実質金利で考えることです。たとえば、貯金の金利が5%で、インフレ率が3%であるなら、実質金利は2%といえます。実質金利が高いほど、金の魅力は相対的に低下してしまいます。

 逆に、預金金利が5%であっても、インフレ率が7%であれば、実質金利はマイナス2%となり、おカネを貯金しても目減りしてしまうということになりますから、金魅力は相対的に上昇します。

4.盗難リスク


 金を購入した場合、自分の責任で保管しなければなりません。金を自分の手元で保管すると、盗難等の被害に遭う危険があるため、銀行で貸金庫を借りる、盗難や災害に備えて保険に加入するなど、多少費用が発生しても、安全な方法で保管する方がよいでしょう。また、業者指定の手数料が発生しますが、購入業者の側で金を保管する「保護預かり」のサービスを実施している場合もあります。

4.金投資の現物取引 その1(金地金)


 金投資をするにあたって、「金投資の特徴」「金投資の価格動向」「金投資のリスク」についてご案内してきました。これらを踏まえて金投資をしていくことになりますが、金投資の投資方法のうち、まずは、実際に金の現物を売買する、金投資の現物取引についてご案内しましょう。

1.金地金とは


 金投資といえば、地金(バー)を直接購入し売却することを連想される方が多いのではないでしょうか。大金持ちが金の延べ棒を手にしてニンマリしている、あのお馴染みのシーンです。

 金の地金(バー)は貴金属商や商社、銀行、証券会社などで取扱っています。金地金とは、いわゆる金の延べ棒のことで、ゴールドバーとも呼ばれます。金地金は希望に応じて数種類のサイズが用意されています。

 金地金の表面には商標(ブランド)、重量、品位表示、金塊番号などが記載されます。金の純度が99.99%のものが普通です。ブランドによって様々な刻印がありますが、ロンドンの国際的金市場に登録されている刻印がある地金には安全性があります。

 金地金を購入することで、実際にゴールドバーに触れることができます。ずっしりとして存在感があり、ひんやりしていながら、どこか温かみがある金地金からは安心感が得られます。また、金は紙幣のように燃えてなくなることがありません。

2.金地金の手数料


 金地金の価格は、日々新聞やテレビ等で発表されますが、購入する場合、この発表価格を支払うわけではありません。現物の金取引には様々な手数料が発生するからです。

手数料1:小売価格と買取価格の差(スプレッド)

 金の価格は、最初に国際相場を円換算し、これに保険料、保管料、流通等にかかる諸費用を加算して小売価格(顧客が購入する時の価格)と買取価格(顧客が売却する時の価格)がそれぞれ決定されます。

 この二つの価格の差をスプレッドといい、スプレッドは取扱業者によって異なり、1グラムあたり数十円程度、率にして金価格の約2%になります。

 金地金で利益を得ることを考えるのであれば、スプレッドについて考慮しなければいけません。購入した金地金をその時点で売却しようとしても、スプレッドによって損失が発生します。そのため、売却時の金価格がスプレッド分より高くなってはじめて利益を得ることが出来ます。

手数料2:購入手数料

 実際に金を購入する際は、大手地金商や鉱山系企業で買うことになりますが、金の現物取引では、購入する時に手数料が発生します。通常、500グラム以上なら手数料はありませんが、それ未満ではグラムに応じたバーチャージという加工手数料が発生するので、小口の購入ほど割高になります。バーチャージは業者によって異なりますが、一般的には数千円です。手数料は、経済情勢の変化等により、変更する場合があります。

 バーチャージは、信頼のおける地金を提供するために、一旦買取りした地金をそのまま再販せず、一旦溶解・検査した上で新しい地金を製造する費用がかかるため、とされています。取扱会社によって手数料が違うので、目的にあった会社を選びましょう。

手数料3:保管手数料

 金地金を自宅で保管していると、盗難に合う可能性があります。安全のためには、保管コストが発生しても、購入業者や銀行の貸金庫に預けることをおすすめします。

・自宅金庫での保管

 自宅に設置した耐火金庫での保管です。金を手元で眺めていたい人にはよいのですが、自宅の金庫そのものが盗まれてしまうという危険は回避できません。

・貸金庫を利用

 銀行の貸金庫に預ける方法もあります。自宅金庫での保管と違って、金庫そのものが盗まれるという危険は回避できますが、貸金庫の費用が発生します。貸金庫のサイズ等によって異なりますが、月額数千円程度からが相場のようです。

・購入業者での保護預かり

 銀行の貸金庫まで持ち運ぶ手間や危険を考慮すると、購入業者が実施している「保護預かり」の利用が便利です。保管口座の開設や年間手数料等が数千円程度と預ける金の重量に応じた手数料が発生するのが一般的ですが、手数料無料の業者もあります。

手数料4:売却手数料

 金を売却する時にも手数料が発生します。500g以上だと手数料は発生せず、500g未満だと手数料が発生するのは、購入時と同じです。購入時に保護預りでの取引ならば、購入手数料は発生しませんが、引取る際に500g未満だと、手数料が発生することもあります。

 売却先は、金を購入した業者に依頼するのがお勧めです。売却手数料は業者により異なりますが、売買する会社が異なると、売却時に査定料がとられて買取価格が安くなったり、そもそも他社で購入したものは取扱わないこともあるので、そうならないためには買った会社で売る必要があります。なお、売却の際には身分証明書が必要になりますので、忘れないようにしましょう。

3.金地金の購入方法


 金地金は貴金属商、宝石商、商品取引会社、大手鉱山会社、商社、高級デパートなどで購入できます。貴金属商や商社、鉱山会社といったところから購入するのが一般的です。これ以外に、地方銀行など金融機関の支店でも金が買えるところがあります。

・金地金商 田中貴金属工業、徳力本店、石福金属興業
・鉱山会社 住友金属鉱山、三菱マテリアル、日鉱金属
・商社   三井物産、住友商事、三貴商事

 金地金を購入する店選びのポイントとして、財団法人日本金地金流通協会の会員企業なら安心といえるようです。協会ホームページに企業一覧や登録店一覧が掲載されており、近くの取扱店も簡単に知ることができます。なお、同会員の貴金属店には「安心のマーク」が表示されています。

 購入は、店舗に直接出向いて購入するのが一般的ですが、電話やインターネットでの注文もできます。ネット、電話の注文の場合、指定日までに代金を指定口座に振り込み、郵送します。これには保険も含めた送料がかかります。

 販売価格は、販売店によって多少異なります。金地金の流通コストや販売マージンがそれぞれ異なっているからです。このため、同じ日の同じ時間でも、販売店によって多少金の価格が違うのです。また、売買時にかかるスプレッドや保管料も、取扱会社によって異なります。

 こうしたことから、金地金の購入には、その日の相場を知った上で、いくつかの店での価格を比較し、それぞれの手数料の違い、サービス内容などをよく検討した上で購入する必要があります。

・100万円以上もの大量取引をするなら、住友金属鉱山

 住友金属鉱山は、100g以上の金地金を購入する資金がある場合に適しているといえます。その理由は、スプレッド・バーチャージともに最安値であり、買取手数料が本数に対して発生するというものだからです。

 大量に金地金を売買すればするほど、スプレッドが重い負担になってきます。スプレッドが小さければその負担が相当軽くなるので、魅力的です。また、売却する際の手数料は、総重量が指定の重量であった場合にかかるのが一般的なのですが、住友金属鉱山では総重量ではなく、一本一本の重さにかかるようになっています。つまり、スモールバーをコツコツ買っていると、買取手数料だけで相当な手数料になってしまうのです。以上の点より、まとまった資金がある人には住友金属鉱山はおすすめです。

・数万円から数十万円ほどの少額購入をするなら、三菱マテリアル

 三菱マテリアルでは売却時に買取手数料がかかってしまいますが、コツコツ少額購入を行い、500g以上まで集めることができれば手数料がかからないのでおすすめです。バーチャージはある程度かかってしまいますが、少額の購入予定で、売却時に手数料がかからないということを考えれば一番おすすめです。

・有名地金商のブランドにはプレミアム

 有名な地金商の店頭で、その地金商の「ブランド」の金地金を購入する場合、地金商は海外から地金を輸入し、溶解してサイズを変えたり、自社の刻印を刻んで販売用にしていますので、そのコストが小売価格に上乗せされ、小売価格は少々割高になります。

 ただ、有名地金商のブランドにはプレミアムが付く場合もあります。ブランド名にこだわらないなら、公設取引所の貴金属市場の会員の店舗だと、時価で金地金の購入できます。

4.金地金の保管方法


 金地金で所有する場合、盗難の可能性も決して無くはありません。通常、金庫に保管することになりますが、金はどのような条件でも変質しないことから、地中に埋めたり、トイレのタンクの中に隠す人がいたりします。安全な保管方法としては、やはり自宅の耐火金庫や銀行等の貸し金庫に保管することになりますが、保険料なども含め、結構な維持費がかかります。

 購入した金地金は、刻印内容などを記録しておくことです。もし盗難の被害にあった場合、速やかに最寄りの警察に盗難届を提出しなければいけません。その際、地金のメーカー名、重量、塊番号など他の地金と区別でき、自己所有物として特定できる内容が明記された届けを提出します。

 自分で保管するのにどうしても不安がある場合、取扱会社の保管サービスを利用するのもよいでしょう。保管サービスには消費寄託と特定保管があります。 

・金を運用に回して利益を契約者へ還元<消費寄託>

 消費寄託とは、顧客が購入した金の所有権を販売会社に移し、販売会社はその金を自由に運用できるという保管方法です。金の現物を保管する必要がなく、「引き出したい」という請求を受けたら同質同等の地金か、あるいは換金してお金を渡せばいいことになっています。

 純金積立で購入した金を、海外のリース市場に貸し出し、それで得た利益を契約者へボーナスやポイントなどで還元、各種手数料の割引や無料サービス、といった特典が受けられます。

 例えば、毎年の満期時には「積立購入期間中の平均積立金量×年率0.05%」のボーナスがもらえたり、積立額1000円につき1ポイント貯まり、ポイント数に応じて好きな商品と交換できる、といった具合です。

 ただし、この方法は、業者の資産と切り離す必要がありません。リース先の会社やその業者自体が倒産すると、金が返却されなかったり、一部しか返却されない場合があります。消費寄託を採用している会社は、ホームページ上にも倒産した場合の措置についてその旨記載されています。

・金を現物のまま保管<特定保管>

 特定保管は、投資信託の分別管理と同じもので、契約者が積み立てて購入した金の現物を取扱会社がそのまま保有保管するシステムです。消費寄託と違って運用されないので運用益はなく、通常、購入手数料などの面での優遇は受けられません。

 しかし、会社の財産ときちんと区別されているので、万一、会社が破たんというような事態になっても、預かっている金はそのまま契約者へ戻されるため、安全に金を保管することができます。毎年2回、外部の監査法人の監査を受けて「特定保管」している証明書の発行を受けたり、盗難保険もかける、といった措置を講じている会社もあります。

 取扱会社が実施している保管サービスの多くは消費寄託になりますが、現物資産として金を持ちたいなら、しっかり保証される特定保管、プラスアルファーのボーナスやサービスを期待するなら、経営状態までしっかり調べて信用できる取扱会社を選んで消費寄託、安全か特典かをよく考えて、保管方法を選択して下さい。


5.金投資の現物取引 その2(地金型金貨)


 金投資の現物取引について、まずは最も馴染みのある金地金からご案内しましたが、金地金の難点は投資単位が大きくなることです。売買手数料が発生しない500グラム以上なら必要資金は100万円単位になり、高値掴みをさけるために分散投資をするにはハードルが高すぎます。

 それでは、次善の策として、金地金よりも投資単位が小さくなる、地金型金貨についてご案内することとしましょう。

1.地金型金貨とは


 金貨には、収集型金貨と地金型金貨の2種類があります。収集型金貨とは、骨董価値や希少価値、収集する個人の嗜好などにより、金地金価格よりはるかに高額で売買されたりしている金貨をいいます。

 これに対し、地金型金貨は投資用に作られ、金地金の時価相当分に、少額の上乗せ金を加算した時価で売買されます。この上乗せ金をプレミアムと言い、プレミアムは、発行国の造幣局が金貨を製造する時のコストや、輸送費、デザイン料、企画料などの諸経費などを合わせた費用で決まるため、金地金と比べればやや割高になります。重量が同じでもサイズが小さいほど割高になります。

 地金型金貨として代表的なものは、メイプルリーフ金貨やウィーン金貨などがあり、重さごとに4つの種類があります。それぞれ、1トロイオンス(約31.1g)、1/2トロイオンス(約15.5g)、1/4トロイオンス(約7.8g)、1/10トロイオンス(約3.1g)となっています。

 日本ではカナダのメープルリーフ金貨が多く出回っています。メープルリーフ金貨は、カナダ王室造幣局が発行し、安定した供給量と優れた鋳造技術でその品位を保証した法定通貨となっています。このため、本物志向の人にも人気があるようです。型はコインでも、カナダ政府が保証しているので、鑑定の必要がないため、実質的には地金と同じで、いつでも世界共通の公正な市場価格に基づいて、その日の価格で換金できます。

2.地金型金貨のメリット


・売買手数料がかからない。

 金地金を購入する際にかかるバーチャージは、地金型金貨の場合にはかかりません。よって、500g以上の金をまとめて購入するなら金地金、少量ずつ購入するのであれば地金型金貨が適していると言えます。

・金地金よりも少額で購入可能でリスクも減らせる。

 金貨の場合、金地金と比較するとサイズが小さいので、1オンス数万円程度から購入する事ができるため、金地金より少額の資金で始めることが出来ます。一定額で何枚かに分け、時間をかけて購入することで自然にドルコスト平均法をしていることになり、高値掴みをするリスクが少なくなります。余裕のある時に自分で判断して少額ずつ買っていきたいという場合には、金貨が向いていることになります。

3.地金型金貨のデメリット


・スプレッドが大きい。

 地金型金貨は、加工する分どうしても金地金よりも売買の価格差であるスプレッドが大きくなります。金貨の重量により約7%(1オンス金貨)から12%(1/10オンス金貨)にもなるので、金貨による金投資はあくまでも少量の売買に適しています。100グラム以上の売買は、金貨より金地金のほうが手数料面からは有利になります。また、金貨が大きいほどスプレッドが小さくなるので、小さい金貨を何枚も購入するよりも、大きな金貨を一枚購入するほうが安く購入できます。

・損傷させると、安くなったり売れなくなってしまう。

 傷などがつくと、プレミアム分が失われ、金地金のみの価値に減少してしまいます。傷や汚れ、変形などで再販が不可能な金貨の場合、また、国内外の売買市場で取引きが正常に行われなくなったりした場合は、プレミアムが付かない買取価格(地金再生価格)となってしまいます。

4.地金型金貨の購入


 地金型金貨の場合、地銀、地金商、貴金属商、デパート、コインショップなど多くの取扱機関があり、数万円から購入できます。購入方法は、金地金と同様、店舗で直接購入するか、電話、ネットで予約することになります。
 
 購入するときは煩雑な手続きは必要ありませんが、消費税がかかります。ただ、売却の際も、この消費税を上乗せした価格で売却することができます。

6.金投資の現物取引 その3(純金積立)


 金投資の現物取引として、最後に純金積立をご案内いたします。地金型金貨は金地金よりも投資単位は小さいのですが、毎月継続して分散投資するとなると、まだハードルが高いかもしれません。そこで、1000円程度から1000円単位の少額で手軽に始められる金投資として、純金積立をご案内いたします。

1.純金積立とは


 金投資のうち、1000円程度から1000円単位の少額で手軽に始められるのが、純金積立です。金定額積立とも言われ、金の投資の中では最も少額からはじめることができ、まとまった金額がなくても小遣い程度の金額でコツコツ貯めることができます。

 純金積立は、一旦申込むと、購入代金が事前に指定した銀行口座から毎月自動引き落とされるシステムなので、毎回口座に入金したり、店舗に行ったりといった手間がかからず大変便利です。天引き同様に、継続して確実に積み立てることができます。

 純金積立での口座引落は月1回ですが、金の買付けは毎日実施します。1回あたりの購入金額は月額引落金額を営業日数で割った額になります。たとえば、毎月の積立金額が1万円で営業日が20日だと、毎日500円ずつ金を買付けることになります。

 金は毎日価格が変動するので高値掴みするリスクがあるのですが、純金積立は、金の価格が高い時には少なく、安い時には多く買い付けることになり、購入単価が平均的に均されるため、高値掴みのリスクを回避できます。この方法をドルコスト平均法といい、リスクが小さく安定していますが、一方でリターンも低くなり、ローリスク・ローリターンで堅実に積み立てていくことになります。

 取扱会社が購入した金は、保護預りとして保管されます。買付報告書や残高報告書といった書類で金が保証され、年に数回これらの書類が投資家に送付されます。解約申込をしなければ、契約は自動更新されます。取扱会社によって内容が異なるので確認が必要です。

 毎月の引落としのほか、純金積立では、スポット購入という一時的に買付金額を増やして金を追加購入する方法があるので、金価格が安くなったときやボーナスが入って投資額を増やせる時に、多く金を購入する、という利用ができます。

2.純金積立の取扱会社


 純金積立を開始するには、純金積立をしている会社と取引することになります。主な純金積立の取扱機関は、商社、地金商、証券会社、銀行、商品取引会社のほか、デパートやJAでも取り扱っています。電話やインターネットでの申込が可能なところが多く、この場合は店舗に出向く必要がありません。

・商社系     三菱商事、住友商事、三井物産
・鉱産会社     住友金属鉱山
・地金商    田中貴金属工業
・金融機関   三井住友銀行
・商品先物取引 エース交易

 これ以外にも、純金積立の取扱会社はあり、検索サイトで「純金積立」と検索すれば、簡単に見つけることができますが、大手や、日本金地金流通協会の加盟会社の方が安心感が高いでしょう。

・三菱マテリアル「マイ・ゴールドプラン」

 国際金市場の熔解・分析検定業者として登録されている三菱マテリアルでは、当日スポット購入で指し値注文ができます。毎年の満期時には積立購入期間中の平均積立金量に応じたボーナスがもらえます。

・三菱商事「GP@積立くん」

 三菱商事の「GP@積立くん」では、スポット購入や残高照会、自動継続プランの停止や再開ができます。10,000円単位でいつでも買い増しができるミニスポット購入の申し込みも可能。また、三菱商事の純金積立は、1年間継続後、満期を迎える毎にボーナスポイントがつきます。

・田中貴金属「G&Pプランナー」

 申込時に発行されるメンバーズカードで、現金の引き出しも簡単にできます。積み立てられた「金」の現物を専用金庫で厳重保管(特定保管)しているのも特徴です。

3.純金積立の手数料


 純金積立では、積立ごとに業者が決めた購入手数料が発生します。購入金額等に応じて、定額や定率での手数料が一般的で、月額で数百円が発生します。具体的には、次の3タイプ(金額と定率は仮の数値)になります。年間の購入額が少なければ1番目、多い場合には2番目と3番目が有利です。投資方針にあわせて会社を選ぶ必要があります。

・年会費840円+買付け1回ごと購入金額×2.50%
・年会費3150円
・年会費1050円+年間の買付手数料2100円

 また、純金積立では、口座開設のための年会費(口座管理料)も発生します。保管料として毎年数千円です。具体的な手数料はそれぞれの取扱会社に確認して下さい。また、満期ボーナスがでるところもありますが、この利率も会社によって様々です。

 純金積立は長期的に運用するのが望ましいので、積み立てる会社は慎重に検討する必要があります。取扱会社を選ぶ際は、手数料がどれほどかかるか、という点のほかにも、売買に際してのサービス内容が充実しているか、情報提供などもきちんと行ってくれるか、会社の信用度、といったところもポイントとなるでしょう。

 純金積立は金投資の中でも一番リスクが少ないといわれますが、口座管理料や手数料が必要であり、その手数料率も他の金融商品と比べ、結構割高なところが多いものです。このため、取引を始める前にはきちんと調べることが大事となります。

4.純金積立の受取方法


 純金積立で購入した金の受け取り方は3つあります。

・売却して現金化する

  現金が必要な時には、希望の分だけ純金積立の金を当日の金相場により売却し現金化します。通常、全てを売却せず、グラムや金額を指定して売却できます。田中貴金属では、店頭での即日売却が一定金額までは可能ですが、売却注文から現金振込まで、取引成立から2-5営業日を要します。

・コインや地金バーと交換

 積み立てた純金は、世界の金市場公認の金地金に交換できます。地金バーは1グラムから1キロまで9種類あります。金の現物を実感して保有するの気持ちの良いもので、長く積み立てれば、それだけ大きな金地金を手に入れることが可能となるわけです。

 交換した地金をそのまま預けて運用することもでき、利息に相当する一定の寄託料を受取ります。このほか、コレクションやギフトとして、カナダやオーストラリアなど各国政府発行のコインとも交換が可能です。

・ジュエリーと交換

 積み立てた金と同じ価値のジュエリーとも交換できます。リング、ネックレス、ピアスなどバラエティーに富んでいて、金だけでなく真珠や各種宝石をアレンジしたものもあります。カタログから選んだり、直営店・特約店などで交換します。

 ちなみに、将来アクセサリーにできるなどの理由から、純金積立が若い女性に人気があるようですが、毎月5000円、スポット購入を年2回1万5000円ずつだと約500グラムになるのに約10年を要します。

5.金投資の証券取引 その1(先物取引)


 金投資の方法として、これまで「金地金」「地金型金貨」「純金積立」という実際に金の現物を売買する現物取引についてご案内してきました。しかし、現物取引は実際に金の現物を売買するという性質上、手数料が高くなりがちです。

 この問題の解決策として、金投資に当たって金を指標にはするものの、実際には金の現物を売買しない証券取引という投資方法があります。まずは、証券取引の代表格でもある先物取引についてご案内いたします。

1.金の先物取引とは


 日本では東京工業品取引所(TOCOM)で金の先物取引が行われており、商品取引会社に先物取引口座を開くことにより、個人投資家も金の先物取引に参加できます。

 先物取引の主な特徴として「手数料が安い」と「レバレッジをかける」の2つがあります。

2.金先物取引の手数料


 まず、手数料についてですが、金の先物価格では売値と買値の差額(スプレッド)が1円しかないので、1キロ(1000グラム)単位でも1000円の売買価格差にしかなりません。一般の小売店での金のスプレッドは約2%なので、1キロ300万円だと約6万円にもなります。先物の現受けを利用して1キロの金を購入すれば、別途手数料が発生しますが、小売店での購入と比較してかなりの節約が可能です。

 このように、先物取引は、金地金など現物を売買する他の取引と比較すると、現物を実際に扱わない分、手数料が非常に安くなります。

3.金先物取引のレバレッジ


 次に、レバレッジについてですが、レバレッジをかけることが出来るという先物取引の性格から、「先物取引は危ない」という印象がななり強いのが一般的です。しかし、リスクはレバレッジに比例するものであり、使い方次第では決して危険なものではありません。

 仮に金1キロが300万円とすると、証拠金300万円で25キロ分の金(7500万円相当)を先物で買うと、レバレッジは25倍で、金価格が4%下落しただけで証拠金300万円を全てを失います。しかし、レバレッジを1倍とし、1キロ分の金(300万円相当)しか買わなければ、金価格が4%下落しても12万円の含み損となるだけで、証拠金300万円は4%のみの損失で済みます。つまり、現物の金の取引とリスク面では全く同じになります。

 先物取引でも、このようにレバレッジを効かせずにリスク管理すると、効率的な資産運用ができます。なお、金100グラム単位での「ミニ取引」が可能な先物取引業者もあるので、これを利用すれば必要となる資金の負担が軽減されます。

 一方、レバレッジをかけると、レバレッジをかけない場合と異なり、その分、リターンも高まりますが、リスクも高まります。レバレッジを3倍として先物取引の証拠金100万円で、金1キロを買ったとします。東京工業品取引所の金先物価格は1グラム単位ですが、先物購入は1キロ単位なので、1グラム3000円で購入したとすれば、300万円分になります。

 金価格3600円に上昇したときに売却すると、60万円の利益(売買手数料は除外して判断)となり、160万円に証拠金は増加します。逆に、金価格2900円に下落したときに売却すると、10万円の損失となり、90万円に証拠金は減少します。もし金価格が2000円まで暴落すると、100万円の損失となり、証拠金を全て失うことになります。その前に証拠金の追加が求められますが、これをしないと、強制決済されてしまいます。

 差金決済をしないで、300万円を支払って金1キロの現物を手にすること(現受け)も出来ます。たとえ金価格が1キロ390万円でも300万円のみを支払って金1キロを購入できますが、逆に250万円であっても300万円を支払う必要があります。

4.税金の繰延効果


 先物取引では、利益をが出ているときに差金決済すると、税金を申告しなければなりませんが、現物を購入するとその時点ではまだ利益が確定しなくなるので、税金の繰延が可能になります。逆に損失になっている場合は、他の取引の利益状況などを勘案して差金決済して損失を確定させたほうがよいかもしれません。

 金の先物取引価格は税抜きで消費税が含まれておらず、金の店頭小売価格とは異なります。よって、先物取引により金の現物を購入するには、別途、消費税や手数料が必要になります。

5.倉荷証券


 先物取引で金の現受けをする場合、現物の代わりに倉荷証券という金の預り証を受取ることもできます。

 倉荷証券とは、商品の預りを証明するもので、現物の裏づけがあることから、有価証券として利用できます。商品先物取引では、現金以外に有価証券を証拠金とすることが可能で、この金の倉荷証券を利用することもできます。ただし、金の倉荷証券は保管のための手数料が発生し、金の実勢価格の約0.5%/年です。これは金ETFの信託報酬とほぼ同じ金額です。

6.先物取引の現物価格への影響


 先物取引は、形式的には「現物を受け渡す契約」ですが、期日前に差金決済してしまえば現物を引き渡す必要がないため、実際は価格変動による利益狙いの投機的な売買が多くを占めています。また、実際の需要に関係なく投機的思惑で取引価格が決まるため、価格が乱高下しやすい傾向があります。

 しかし、先物取引は現物取引とは違って、最終的には必ず反対決済する必要があり、買いの人は必ず後で売り、売りの人は後で買いをしなければなりません。よって、全ての買いと売りの合計は必ずゼロになり、これが先物取引の特徴となります。つまり、先物取引とは、ゼロサムゲームなのです。したがって、短期的な影響はあるものの、長期的なスパンでは先物取引は現物の価格に対して理論上は影響を与えません。

 最近の金の価格上昇は、あくまでも需要の増加が最大の要因であり、長期的には基礎的な需要と供給の関係が、その価格を決定します。金投資にあたっては、短期的な価格変動に判断を誤ることなく、長期的な視点で市場分析を冷静に判断する力が必要です。

6.金投資の証券取引 その2(投資信託)


 金投資の証券取引について、まずはその代表格である先物取引からご案内しましたが、先物取引のの難点は投資単位が大きくなることです。通常は1万通貨単位で、米ドルであれば必要資金は約100万円にもなります。高値掴みをさけるために分散投資をするにはハードルが高すぎます。

 それでは、次善の策として、先物取引よりも投資単位が小さくなる、投資信託についてご案内することとしましょう。 

1.金投資信託とは


 投資信託とは、投資家から資金を証券会社等が集め、それを元手に運用会社が運用する金融商品です。運用方針を運用のプロであるファンドマネージャーが決め、分配金として投資家に運用によって得た収益が還元されます。売却益を得ることも可能です。証券会社をはじめ銀行等でも投資信託は購入できるので、個人投資家からの人気は高まっています。

 投資信託というと、投資対象として株式や債券等をイメージしがちですが、対象は様々で、金や原油に関連する商品に投資するものもあるので、投資信託を利用して金に投資することも可能になります。金に直接投資するのに気が進まなければ、金に関連した投資信託に投資することで間接的に金を保有していることになります。

 投資信託は種類及び本数が多数あります。この中から金を投資対象としている投資信託をどのように探したらよいのでしょうか。

 金を投資対象とする投資信託は、コモディティファンドです。モーニングスターの金・原油に関連するファンドをみても、他の投資信託と比較すると、本数はまだまだ少ないのが現状です。

 ちなみに、金関連の投資信託として全て一様に取り扱われていますが、投資対象が株式や先物であったり、分配回数や為替ヘッジの有無など、商品内容はそれぞれに異なりますので、商品内容をあらかじめ確認する必要があります。

 なお、投資信託の場合、それぞれの投資信託を取り扱っているのかは金融機関によりので、事前に、取り扱いの有無を確認する必要があります。

2.金投資信託の手数料


 投資信託は、純金積立や金地金のように現物の金を取引するわけではありません。そのため、基本的には、株や投資信託の売買と同じになります。投資信託では、購入時、保有時、売買時にそれぞれ手数料が発生します。

手数料1:口座開設手数料

 投資信託の口座を証券会社に作る時には特に手数料は発生しません。

手数料2:売買手数料

 金の投資信託も、通常の投資信託と同じように取引します。よって、購入時には販売手数料が発生し、販売価格に対するパーセントで表示されます。投資信託によって、信託財産留保額という手数料が解約時に発生することがあるので、事前に確認する必要があります。

手数料3:保有期間中の手数料

 投資信託の保有期間中に発生する手数料としては信託報酬があります。信託報酬はパーセントで表示されます。毎年発生する手数料なので、安い方が運用面では有利になります。

7. 金投資の証券取引 その3(金ETF)


 金投資の証券取引として、先物取引と比較すると投資単位が小さくなる投資信託についてご案内しましたが、投資信託の難点は、全ての証券会社が必ず取扱っているわけではないことです。

 しかし、上場された投資信託(ETF)であれば、全ての証券会社で取り扱いができるので、この問題は解決されます。

1.金ETFとは


 投資信託とは、多くの投資家が投資し、そのお金を運用のプロが運用することで運用益を得て、出資した投資家に配分するといった金融商品です。これを有価証券化して証券市場に上場することで、本来窓口でしか取引できなかった投資信託を株のように証券会社で取引できるようにしたのがETF(上場投資信託)です。運用には、多少の予備知識が必要かもしれませんが、これまで株式投資を行ってきた人は、特に問題ないでしょう。

 金ETFは、上場投資信託のうち金価格に連動するもので、純金価格1グラムに連動する有価証券のみを投資対象とし、金ETFの基準価額が金の現物価格に連動する仕組みになっています。よって、金ETFは、金の現物を購入するわけではなく、金を対象とした金融商品に投資することで間接的に金を保有することになります。
 
 金ETFには、裏づけとして投資家の購入額に応じて金地金を購入・保管する仕組みとなっていて取扱会社が破綻しても保護されるものと、裏付けが金の現物ではないものの、両方があるので注意が必要です。

 投資したお金で金の現物を購入するタイプのものでも、投資家には金の現物があるという保証書などが送付されるだけで、実際に金の現物を手にすることはできません。

2.金ETFの特徴


・上場しているため株式と同様の取引が可能

 金ETFは、純金積立や金地金取引のように現物の金を取引するわけではなく、上場されている投資信託なので、株式と同様の取引ができ、口座が証券会社にあれば自由に売買が可能です。金ETFの価格は、安いもので一口4,000円程度という手ごろな価格から投資できます。

 金ETFには、銘柄コードもあります。リアルタイムで取引できるので、より安い価格で購入したり、高いところで売却したりすることができます。また、株式のように指値注文が利用できます。指値注文を利用すると希望の価格で売買できるので、利益が増え、損失が減る可能性が大きくなります。

 そして、信用取引、つまり最初から「売り」ができます。今の金価格が最高値で、今後価格は落ちていくだろうと予想すれば、「売り」から始めることで、金価格が下落しても利益を得ることができるのです。

・手数料が安く、保管コストもかからない。

 金ETFの手数料は、信託報酬と取引手数料のみで、取引手数料は株取引と同様です。なお、証券会社に金ETFの口座を開設するための手数料は発生しません。

 金ETFは金地金や純金積立などと違い、保有手数料は一切かかりませんが、保有期間中、信託報酬という投信の運用にかかる費用が基準価格の約0.4%から0.5%程度毎年発生し、一日分を計算して毎日自動的にファンドの資産から徴収されます。

 仮に、金ETFを1,000口1キロ分保有し、基準価格が3000円、信託報酬が0.4%だとすると、信託報酬として毎年12,000円が発生し、この分だけファンドの基準価格は下落していきます。基準価格である金価格が上昇すれば、これに比例して信託報酬も増加します。このため、長期間にわたって大量の金を保有するのであれば、金ETFとして保有するよりも、現物の金を保護預かりにした方が、費用対効果は優れています。

 しかし、金ETFを信用口座で保有すれば、これを担保として別の株式を信用で購入するなど、レバレッジを効かせた投資が可能になります。また、株式と同じ特定口座で金ETFを所有すれば、金ETFの利益と株式の損失が自動的に損益通算されるので、税金面で有利です。

 取引手数料とは、証券会社で売買する度に発生する費用で、一日の約定金額合計で決まります。金ETFは上場投資信託のため、取引手数料は株取引と同じです。証券会社によって手数料形態や取引金額による料金は異なりますが、通常、1回あたりの取引手数料は数百円程度からです。

・取扱会社が破綻しても保護される。

 金の現物を裏付けしている取扱会社では、カストディアンという保管会社に金を保管しているので、取扱会社やカストディアンが万が一破綻しても保護されます。しかし、金の現物の裏付けがない銘柄では、運用会社が破綻した場合、お金が戻らない可能性があります。また、緊急の場合、解約請求が停止または延期される場合がある、ということも知っておくべきでしょう。

・株式と違い、金ETFは利回りがない。

 株式と同様に取引ができても、金の場合は利回りがありません。金の購入価格より高く売ることで利益が出るという仕組みです。いかに安いタイミングで購入し、高いタイミングで売却するのか、個人の判断が求められます。

3.国内での金ETF


 金ETFは投信を買える銀行や証券会社などで購入できます。金地金などと違って、貴金属商や鉱山会社では扱っていません。証券会社を通じて取引するので、証券会社に口座を開く必要があります。証券会社によって手数料が違うので、取引先は慎重に選びましょう。国内での金ETFは、現在、代表的なものとして以下の5銘柄あります。

・ETFS 金上場投資信託:1672

 信託報酬が最も低く設定されています。信託報酬は、金ETFを保有している間、常にかかってくるコストになるので、極力少ないに越したことはありません。また、金現物の裏づけがあるので、安心できますが、売買単価が1万円超で金ETFの中ではやや高めです。

・純金上場信託(現物国内保管型):1540

 平成22年7月2日に国内現物保管型の金ETFとして日本で初めて東証に上場されました。金の現物に100%裏付けされており、1キロからになりますが国内で唯一現物の金に交換することもできます。国内証券である純金上場信託は、日本国内の証券会社ならどこでも売買可能です。金1グラムの値段が純金上場信託の基準価格になります。消費税は含まれていません。一口から取引可能なので、金1グラム、数千円程度から取引可能です。

・国内金先物価格連動型上場投信:1683

 金の商品先物を投資対象としています。株式・外貨・商品現物への投資は行っていません。売買価格は 1 口約 4000 円で10 口からの購入なので、他のETFと比較するとかなり高くなります。

・SPDR(スパイダー)ゴールド・シェア:1326

 現物の金の裏づけはあるものの、保管が海外の為、現物の金に交換が不可能、といった問題あります。

・金価格連動型上場投資信託:1328

 金価格連動型上場投資信託は、金価格に連動する投資成果を目指すファンドであり、金そのものに投資しているわけではありません。目論見書によれば、その中身は、Macquarie Bank(約76%)とUBS(約23%)が発行する社債券です。したがって、その債券発行元の信用リスクを100%負うことになり、金投資の大きな特徴である「金は実物資産であり、信用リスクがない」には全く該当しません。

 金価格連動型上場投資信託を購入することは、Macquarie Bankの社債を約4分の3、UBSの社債を約4分の1購入することと同じことです。もしMacquarie Bankが破綻すれば、金価格連動型上場投資信託は一夜にして紙屑と化してしまいます。

 ETFの中にはこの金価格連動型上場投信のように、中身が株券や商品の現物ではなくて、単なる社債で運用しているものが多く、このような金融商品は、ETFとは区別して、一般的にETN(“Exchange-Traded Notes”)と呼ばれます。

 ETNは、インデックスに連動させるためにデリバティブを多用していることも、そのリスクを大きくしています。金融恐慌のような事態が起これば、デリバティブ取引が平時と同じように機能するという保証もありません。ETFに投資する際には、それが株券なり商品なりの現物で運用されているのか否かに注意する必要があるでしょう。

8.金投資の証券取引 その4(金鉱株投資)


 金投資のデメリットの一つとして、実物資産である金には発行主体がないので、利子や配当金といったものがないことがあげられます。これは、現物取引であってもや証券取引であっても同じです。

 しかし、唯一の例外として、金を投資の指標としつつも、利子や配当金を受取れる金投資の方法として、金鉱株投資をご案内いたします。

1.金鉱株投資とは


 金地金や金ETFを買ったり、金積み立てをするなどして直接・間接に金の現物を持つのも金投資ですが、金を採掘する企業等、金に関連した事業を行っている金鉱山会社の株を買うのも金投資のひとつです。金鉱株投資は、企業の株式、そして、実物商品である金、という両方の側面を持つことになります。

 金という商品の特徴として、その存在自体に価値があるため、預金等と異なって金利を生みません。しかし、金鉱株は株式ですので、企業によっては配当を行う場合もあります。配当のない金にはない魅力だと言えるでしょう。

 そして、金鉱株である企業自身が生産性を改善すれば利益率は高くなります。企業自身の価値が向上すること等によっても、金価格が一定でも、金鉱株の価値は上がることになります。企業価値の向上という視点も、金にはない魅力です。

 例えば、金鉱会社の金1オンスあたりの採掘コストが400ドルであり、金の売買価格が800ドルであるなら、その金鉱会社で採掘した金1オンスあたりの利益は400ドルとなります。ところが、採掘コストが300ドルに減少すると、その金鉱会社の金1オンスあたりの利益は800−300 = 500ドルとなり、会社の利益は増加して、株価も当然ながら上昇するでしょう。逆に、採掘コストが500ドルに増加すると、利益は300ドルに減少します。

 また、近年は金価格が上昇基調にありますが、金価格が上昇すれば金鉱株の価値も上がることになります。そのため、金鉱株の株価は基本的には、金価格と同じような値動きになります。これをギアリング効果といい、金鉱会社が採掘するコストはほぼ一定しているが、金価格が値上がりすれば、値上がり分すべてが収益となるので、金価格よりもダイナミックに動くというわけです。

 例えば、金鉱会社の金1オンスあたりの採掘コストが400ドルであり、金の売買価格が800ドルであるなら、その金鉱会社で採掘した金1オンスあたりの利益は400ドルとなります。ところが、金価格が50%値上がりして1200ドルになると、その金鉱会社の金1オンスあたりの利益は1200−400 = 800ドルとなり、金価格は50%値上がりしただけなのに、会社の利益は2倍になるのです。株価も当然ながら2倍程度になるでしょう。逆に、金価格が50%値下がりして400ドルになると、この会社の利益は100%減少してゼロになってしまいます。

 実際には、コモディティー価格全般が変動すると金の採掘コストも変わるため、このような単純な計算にはなりませんが、金鉱山株の株価は変動が大きく、金価格の数倍の変動幅になるのが普通です。金価格があまり動かなくても、思惑だけで乱高下することもあります。金鉱株を買うことは、レバレッジをかけて金に投資するのと同じ意味を持ちます。金価格が上がれば、金鉱株はもっと上がるし、逆に下がれば、もっと下がる傾向があるからです。

 つまり、将来金価格が上昇すると確信するなら、金の現物を買うよりも、金鉱株を所有したほうが利益のポテンシャルがずっと大きいくなります。もちろん、リスクもそれなりに上がります。

2.金鉱株投資の始め方


 金の採掘は、現在、日本では行われていません。そのため、金鉱山会社は、ほとんどが南アフリカ、オーストラリア、カナダ、アメリカの会社になります。よって、金鉱株への投資は外貨で行うことになり、為替変動の影響も受けます。金投資自体では儲かっていても、為替で損をしてしまうこともあります。

 日本での金鉱山株といえば、住友金属鉱山が金関連と言われているため、ある程度金価格との連動性はあるようです。ただ、住友金属鉱山は、金以外にも銅やニッケルなどを生産する総合非鉄会社ですので、海外の金鉱山株ほど金の動きに敏感に反応するわけではないようです。

 一方、海外の金鉱株はADR(米国預託証書)として米国市場に上場しています。そのため、ADRを活用することで、これらに投資するができます。ちなみに、SBI証券や楽天証券といったネット証券等で、海外の金鉱株に投資することができます。金鉱会社は世界大手が4社あります。

世界第1位 バリック・ゴールド(ADRコード:ABX)
カナダの産金最大手鉱山会社。

世界第2位 ニューモント(ADRコード:NEM)
米国最大の産金鉱山会社。バリックゴールドに抜かれるまでは世界最大だった企業

世界第3位 アングロゴールド・アシャンティ(ADRコード:AU)
南アフリカ共和国の産金最大手鉱山会社。

世界第4位 ゴールドフィールズ(ADRコード:GFI)
南アフリカ共和国のAUにつぐ産金大手鉱山会社。

 あとは中国株で紫金鉱業(2899)という銘柄が香港市場に上場しています。上記4社に比べれば規模は小さいものの、最近になって世界の金鉱会社の買収に乗り出しており、面白い銘柄と思われます。

 しかし、個々の金鉱山の将来性や財務状況を一般人が的確に把握するのは難しく、個別株を買うのはその会社の信用リスクがあるので、金の現物を買うのに比べてリスクの高い投資と言えます。そんな問題を一気に解決してくれるのが金鉱株のETF(上場投資信託)で、世界中の金鉱株に個人投資家が一般的なファンドと同様に1万円程度の少額から投資することが可能です。

・Gold Miners ETF(取引コード:GDX)

 世界の金鉱関連株ばかり集めたETFで、約30社の金鉱株に投資しています。つまり、このETFを買うことによって、約30の産金会社に分散投資が出来るわけです。投資先の内訳を見ますと、最も投資額の高いBarrick Goldでさえ全体の14%ですから、非常に良いリスク分散が出来ることになります。しかも、‘Gold Miners ETF’ の運用手数料は年間0.53%で、普通の投資信託よりもかなり割安なので、効率の良い長期投資が出来ます。さて、この ‘Gold Miners ETF’(取引コード:GDX)は、ニューヨーク証券取引所(NYSE Arca)に上場されているのですが、日本の楽天証券でも売買が出来るようになりました。

・金鉱小型株ETF (Junior Gold Miners ETF) (GDXJ)

 親分格の金鉱株ETF(GDX)が大型の金鉱関連株に投資しているのに対して、小型の金鉱関連株を集めたETFで、約60の小型金鉱関連株を保有しています。金鉱株は大型でさえ値動きがかなり激しいものですが、小型株になるとボラティリティーは半端ではなく、リスクも大きいため個々の株に直接投資するにはかなりの度胸が必要になりますが、このETFはそんな問題を見事に解決してくれました。

 小型金鉱株は大型株に比べてリスクが高い反面、値上がりのポテンシャルも非常に高く、金価格が大きく値上がりする際には大暴騰する可能性を秘めています。個々の小型金鉱株に投資するするほどのリスクは負いたくないが、ある程度のリスクは覚悟して、金価格値上がりの果実をしっかり享受したいと考える向きには、最適のETFと言えるでしょう。しかも、‘Junior Gold Miners ETF’ の運用手数料は年間0.59%で、普通の投資信託よりもかなり割安なので、効率の良い長期投資が出来ます。さて、この ‘Junior Gold Miners ETF’(取引コード:GDXJ)は、ニューヨーク証券取引所(NYSE Arca)に上場されているのですが、日本の楽天証券でも売買が出来るようになりました。

 この他、日本で投資できる金鉱株ファンドとしてブラックロック・ゴールド・ファンドなどがあります。

6.金投資の利益を最大化する投資方法とは?


 ここまでの長文にお付き合い頂き、お疲れ様でした。じっくり理解しながら読み進めたのであれば、軽く1時間は要したのではないでしょうか。

 さて、これまでご案内してきた金投資のポイントは、

・金は、良くも悪くも「実物資産」
・金と米ドルは逆相関関係
・金価格には、価格変動・為替変動・金利変動が複雑に影響し、予測困難。
・金の現物取引には、金地金・地金型金貨・純金積立の3つがある
・金の証券取引には、先物取引・投資信託・ETF・金鉱株の4つがある
・取引単位が大きいほど手数料は安くなるが、投資単位が大きくなることから分散投資が
 困難となり、高値掴みのリスクを伴う
・現物取引より証券取引の方が手数料は安く、また、リスクヘッジがしやすい

といったものでした。

 金投資において重要なことは「金そのものは何も生み出さないので、株式のようにそれ自体の付加価値が増大することはない」という原則です。

 よって、株式のように長期分散投資のスタイルをとるよりも、「安くで買って、高くで売る」というやや短期的な投資スタイルをとらなければ、利益を獲得することは厳しくなります。金価格の上昇による利益狙いの金投資をするのであれば、圧倒的な手数料の安さ、素早い換金性等などから、先物取引は非常に有利であるといえますが、取引単位が大きいのが難点です。

 「いい話を聞けて(読めて?)よかった」と安心しているあたな、ホッとするのはまだ早いですよ。なぜなら、金投資の利益を最大化する投資方法をまだご案内していないからです。






 「ドラゴン桜」という学園ドラマをご存知でしょうか?

 元暴走族という異色の経歴を持つ弁護士・桜木建二が、偏差値36の落ちこぼれ高校生たちに「世の中の仕組みと現実」を教え、そして彼らを見事「現役東大合格」へ導く、という奇跡と感動の学園ドラマです。

 このドラマ、10代の若者や受験生を抱える親世代だけでなく、日々の競争社会を生きているビジネスマンにも大きな反響があり、当時の社会現象になりました。

 このドラマの中で次のようなシーン(第1話 「人生を変えろ!東大へ行け」)がありました。

   そのルールは全て、頭の良い奴に都合のいいように創られてるってことだ。
   逆に、都合の悪い所は わからないように上手く隠してある。
   だが、ルールに従う者の中でも、賢い奴は そのルールを上手く利用する。
   例えば、税金。年金。保険。医療制度。給与システム。
   みんな、頭の良い奴がわざと分かり難くして、
   ろくに調べもしない頭の悪い奴らから多く採ろうという仕組みにしている。

   つまり、お前らみたいに、頭を使わず、面倒臭がってばかりいる奴らは、
   一生騙されて高い金払わされ続ける。
   賢い奴は、騙されずに 得して勝つ。
   バカは騙されて 損して負け続ける。
   これが、今の世の中の仕組みだ。

 これは、東大進学の特別クラス担任として就任挨拶をするシーンにおける、弁護士・桜木建二のセリフです。

 「税金、年金、保険、医療制度、給与システム、といった社会のルールは、全て頭の良い奴が自分達の都合のいいようにこれを創り、頭の悪い奴らから多く採ろうという仕組みになっている」と説いています。

 「賢い奴は そのルールを上手く利用し、一方、面倒臭がってばかりいる奴らは、一生騙されて高い金を払わされ続ける」と断言します。

賢い奴は ルールを上手く利用する

 
 なんと示唆に富んだ名言でしょうか!

 ルールを上手く利用するか、しないか。たったこれだけの違いで、一生騙されて高いお金を払わされ続けるか否か、の差ができてしまいます。賢い奴は、騙されずに得して勝ち、バカは騙されて、損して負け続ける。これが、今の世の中の仕組みなのです。

 では、金投資において、賢い奴が上手く利用しているルールとは?

 

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<用語集>

 トロイオンス

 トロイオンスは、金などの貴金属の国際取引単位として用いられる単位です。1トロイオンスは31.1035gに相当します。略号としてoztr・tozまたは単にozと表記されます。実際には単にオンスと呼ばれる事が多く、オンスの名称の方が良く知られています。日本では、通常グラム当りの円で表示されます。海外価格を31.1035gで割って1gあたりの米ドル価格を算出し、これに為替レートを乗じて円建てに替えます。この価格に取扱会社の諸費用(精錬コスト・輸送費・その他)を加算し、さらに消費税が上乗せされ、「取引価格」が決まります。

 バーチャージ

 バーチャージは、金取引にかかる手数料のことです。大手地金商や鉱山系企業で金を購入する際、500g以下の場合にこのバーチャージがかかることになります。バーチャージは、購入時には本数に対して、売却時には総重量に対してという具合に、購入・売却の両方でかかります。バーチャージは取り扱い会社によって異なりますが、通常、小口の物になるほど割高になる傾向があります。また、経済情勢の変化等により、変更する場合もあります。

 レバレッジ

 レバレッジとは、日本語で、てこの原理、つまり、わずかな力で大きな作用を生み出す原理のことです。商品先物取引でのレバレッジは、証拠金を担保にその50倍、100倍といった売買が可能になるものです。先物取引での「レバレッジ効果」とは、少額の資金(証拠金)で数十倍もの取引が行え、大きな収益を得ることができるという意味です。レバレッジを上手く活用すれば、利益も大きくなりますが、逆に読みが外れると、証拠金の額を上回る大きな損失を出すこともあるので注意が要ります。

 プレミアム

 プレミアムは、地金型金貨に対し、発行国の造幣局が金貨を製造する時のコストや、輸送費、それに伴う諸経費などを含めた費用を総称して言います。通常、地金型金貨の販売価格は、このプレミアムが上乗せされていることから、同じ金の量の金地金よりも割高になっています。買取価格にも同じプレミアムが上乗せされています。

 金本位制

 金本位制は、金を通貨価値の基準とする制度です。商品の価格も金の価値を標準として表示されることになります。中央銀行が、発行した紙幣と同額の金を常時保管し、金と紙幣との兌換を保証するというもので、1816年、英国が1ポンドの金貨鋳造をはじめたのが金本位制のはじまりだと言われています。日本でも、1897年に明治政府が金本位制を採用しましたが、1929年、ニューヨークのウォール街で株式が大暴落したのをきっかけに大恐慌となり、これ以降、主要各国は金本位制を離脱し始め、金の保有量とは関係なく通貨を発行する、管理通貨制度へと移行するようになりました。日本では、1931(昭和6)年12月の金貨兌換停止により、金本位制は終幕を迎えました。

 リスクヘッジ

 リスクヘッジとは、投資で、相場変動などによる損失の危険を回避することです。金融商品は、価格変動の大きいモノ、つまりリスクの高いモノの方がリターンも高くなりますが、読みを誤れば大きな損失を被ることになります。そこで、危険(リスク)が想定される場合に、あらかじめ何らかの回避策や打開策を用意しておくことがリスクヘッジになります。例えば、株を保有していて、株式市場の下落が続きそうな可能性がある場合、日経平均先物を売ったり、日経平均のプットオプションを買ったりすることで、保有株が下落した場合でも損失をある程度補うことが出来るようにする、などの方法です。

 ポートフォリオ

 ポートフォリオは、複数ある投資対象の金融商品の組み合わせで、投資に際し、出来るだけリスクを最小限に抑え、効率よく収益を得るために検討した結果のことです。株式、債券、投資信託、金(きん)、外貨預金、外国株式など様々な金融商品を、ポートフォリオに組み込むことで、投資家が必要とする年間の収益と、それに見合ったリスクの度合いに基づいて分散投資することで、効率良い資産運用が可能となります。ポートフォリオは、リスクとリターンを分散させること以外に、長期的な投資のものと短期で決済するものとを組み合わせることで、時間的な収益の分散にも役立ちます。

 コモディティー

 コモディティーとは、本来日用品の意味ですが、投資では、先物で取引される小麦、コーヒーなどの農産物、工業材料となる金属、石油などのエネルギー物質、などなどの商品のことを言います。また、こうした様々な要因によって変動する商品の価格を予測し、値上がり、値下がりによる差益を期待する取引をさして言うこともあります。コモディティー投資は、初心者は金が向いていると言われます。原油・ガソリン・軽油・灯油は値動きが激しく、損失が発生するときりがないとされます。

 金の純度

 金の純度は、24分率で表されます。純金の場合24金、24カラット(Karat)、また、K24と表示されます。金の含有率により数値が変わり、例えば、18金は金の含有率が18/24、すなわち75%ということになります。金の純度は、この他に百分率や千分率で表すこともよくあります。日本では99.99%以上の純度の金を24カラット、すなわち純金として表示して良いことになっています。精錬して純度を高めていっても、不純物をゼロにすることは難しいことから純度100%の金は事実上存在しません。

 ドルコスト平均法

 ドルコスト平均法とは、毎月の購入代金を一定額にして、買い続ける投資方法です。金価格は日々変化しており、一度に大量に購入するとリスクが高くなります。次期を分散することでそのリスクを減らすことができます。また、定額にすることで金価格が安い時には多く、高い時には少なく購入できるため、平均購入単価を下げることができます。

 スプレッド

 スプレッドとは、金1gあたりの小売価格と買取価格の差額のことです。店から購入する価格より、売却する価格のほうが安くなっています。この差額は店のマージンということになります。スプレッドは会社によって違っているので、少しでも安いところを選ぶことが重要です。

<豆知識>

 純金について

 金でもいわゆる純金は、混じり物の無い金、つまり金無垢のことです。通常、金の含有量が99.99%以上あるものを言います。100%の純金は、技術的に作るのは極めて困難なようです。金は鉱石で採掘された後、精製されて「地金(じがね)」が作られます。

 日本では法律で純度が1000分の995以上のものと定められていますが、実際には999.9のものが作られ、流通しています。欧米では995以上、香港などでは990以上のものが主に流通しています。

 金は貴金属としては最も歴史が古いものですが、現在は、貴金属だけでなく、変質しない特性を活かして工業・医療関係でも、様々な形で応用されています。医療関係で使われている金といえば、歯科治療の金歯をすぐ思い浮かべるかもしれませんね。

 金の産出国は

 金を最も多く産出している国は中国で、おおよそ350万トンとなっています。これに、オーストラリア、アメリカ、ロシアが続いています。

 また、ペルー、インドネシアも最近は急成長しているようです。

 南アフリカは地下資源が豊富な国で、1970年ころまでは、金でも世界の産出量の70%ほどを占めていました。しかし、今では固定減産組となってしまいました。

 金の性質

 金は、非常に柔らかく、加工しやすいという特性があります。金を薄く延ばした金箔は良く知られています。1グラム程度の金で、1メートル四方、つまり畳半畳よりちょっと大きいくらいまで伸びます。

 金は、錆びたり変質しない特性があるので、金箔を表面に貼り付けることで、腐食を防ぐことができます。これが、金メッキの技術です。

 また、縦に長く伸張させることできます。豪華な衣装に使われている金糸がそうですね。糸の太さにもよりますが、1グラムの金で2.8キロメートルの金糸が取れます。

 このような金の特質を活かし、地金、金貨、宝飾品としての需要の他、医療用、さらに、コンピューターなどのIT関連の部品などとしても使われています。金は様々な分野で活用されているわけですね。

 金の埋蔵量

 現在、世界で1年間に採掘される金の量は約2500トン。リサイクルなどによって供給されるものと合わせても、年間約4000トンしか供給量が無いと言われています。

 また、金の埋蔵量としても、残り7万6000トンほどと言われています。しかも、そのほとんどは採掘困難な場所にあるとされています。

 こうしたことからも、近いうちに金は採取困難となり、既にあるものを再利用しなければいけなくなる、とも言われているのです。

 金は何に使われている

 金は、財産としての地金の保有、金貨などをイメージしますが、身近なところでも利用されています。

 薄く延びる特性を活かして様々なところで金メッキの加工が施されていますし、腐食しないことから、人工衛星の外側にも張られています。

 金は毒性が無いので、縁起を担ぐことから、食品に金箔がまぶされたり、金箔入りのお酒があったりします。衣装にも金糸が使われています。

 変質しないため、医療の分野でも、歯科治療で金歯として活用されています。他にも、ガンの治療薬として、または検査時のコーティング材として使用されています。

 精密機械の分野でも、電気信号の伝導性に優れていることから、各種部品の素材として欠かせないものとなっています。こうして見ると、いかに金が私たち生活に浸透しているかがわかりますね。 

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2.相談対象者は?

 「小規模零細ながらも、そこそこの利益が見込める方」を対象者として、税金だけでなく社会保険料も含めた租税公課の包括的な負担軽減を図ることに私どもは特化しています。詳しくは「顧問先を絞り込む理由は」をご参照ください。

 ちなみに、私どもがお手伝いをしている顧問先の一部をご紹介すると、

・日本を代表する1部上場企業の重電メーカーに原発関係の設計図を納品
・退職した会社とのパイプを活用して防衛庁などに技術サービスを提供
・サラリーマン時代に培ったノウハウを活かして厳選したレアもの雑貨を通信販売
・特殊資格をベースとして特定の分野に特化した介護サービスを提供
・全国紙新聞社の印刷部門に専門メンテナンスサービスを実施
・非英語圏の外国法人の日本駐在員として貿易事務手続きを担当
・ソフト自社開発とともに、技術顧問としてソフト会社をサポート
・退職した大手1部上場企業である商社に独自の業務サポートを展開

といった方々になります。これらの事業に共通していることは、

・これまで培ってきた経験とノウハウをベースにしており、オリジナリティが強い
・事務所や店舗が不要で、自宅を本社として登記
・設備投資が不要
・社員は夫婦などの親族のみで、必要に応じてパートやバイトで補充

といった点が挙げられます。つまり、「強い独自性により差別化が容易なので価格競争に陥らず、かつ、費用もあまり発生しないしくみであるため、利益を稼ぎやすいビジネスモデル」だということです。

 あなたの事業が上記に共通する点が多ければ、税理士や社労士として、私どもはおおいにお役にたてると考えます。

3.顧問報酬は?

 事前のお尋ねで多いものの一つに「顧問報酬はどれくらいになりますか?」という料金に関するものがあります。顧問契約を締結するにあたって重要な事項ではありますが、家電製品の販売ではないので「XX万円です」といった即答できる性格のものではありません。

 このあたりの詳細については「税理士報酬の業界相場は」に詳述していますので、ご参照ください。

4.打合場所

  通常は、私どもがそちらに伺ってお話を承ります。これは、適切にアドバイスするには、話の流れに応じて、様々な書類を拝見する必要があるかもしれない、ということと、住居も含めた相談者の環境を把握したうえでアドバイスしたい、というのが主な理由です。

 しかし、もしご希望であれば、私どもの事務所へお越し頂いても、そちらの近くの喫茶店などでの打合せでも結構です。

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